瓜生中 公式ブログ
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余裕の政調会長

NHKの「日曜討論」で自民党の岸田政調会長。
新型コロナウィルスの討論の席上、椅子の肘掛けの左肘をついてふんぞり返ったまま意見を述べていた。

他の出演者は居住まいを正し、発言のときには手ぶりを交え身を乗り出して熱心に語っていた。
これに対して岸田政調会長の姿は好対照をなしており、ひな人形の右大臣、左大臣のように見えた。

その姿も影響してか発言の内容もどことなくよそよそしく感じられた。
感染症対策や経済支援策についても規制の決定事項を抑揚なく述べるに留まり、あまり意欲が感じられない。

気になったのは「政治として」という言葉だ!
何かにつけて「政治として素早く対応します」「政治として考えます」などという言葉を連発していた。

これまで「政治として」対応してきた結果が10万円の給付金の遅れをはじめ課題を生んできたのではないのか?
また、医療崩壊が叫ばれている中、医療体制の見直しが急務であるといわれている。

これも政治として見直そうというのか?
今、問題になっている医療体制はもともと政治が整備してきたのではないのか?

給付金など経済支援対策の遅れや遅々として進まないPCR検査などに批判が集まっている。
欧米各国などに比べて対応の遅れが指摘されている。

これはまさに日本の政治が創り上げてきた制度の問題である。
複雑怪奇な官僚制度、政治家(政治屋)の派閥意識、経済界などとの利害関係など。

日本の政治はすべて国民とはまったく関係のないところで行われているのである。
まさに「国民不在」の政治である。

今まで自民党の中からでさえ「政治改革」がたびたび叫ばれてきた。
しかし、なかなか実行には至っていない。
ひところ自民党の「派閥解消」ということが新聞やテレビなどのニュースで連日、話題になった。

しかし、今ではすっかり沙汰止みになり○○派の○○議員という言葉が堂々と使われている。
国政選挙における定数の問題についてもたびたび議論されてきた。

これも解決を見ることなく、結果的に削減どころか定数を増やしている。
選挙区の区割りの問題についても「違憲状態」という判決が保守的な最高裁に至るまで出ている。

これらが一向に解決されないのは何よりも利害関係に依るところが大きい。
けっきょく、既得権を握ったものが改革に消極的なスタンスを取り続けているのである。

日本では明治維新によって旧幕府側の既得権者はことごとく排斥された。
しかし、今度は維新に勝利したものが新たな既得権を獲得し、その擁護に血道を上げる結果になった。

その既得権が温存され強化されながら連綿と継承されて現在に至っている。
まさに、悪循環が繰り返されているのである。

このような悪循環の中でいちばんとばっちりを受けるのは外でも国民である。
それは今回の新型コロナウィルス騒動にハッキリ現れているのである。

いずれにしてもそんな悪循環から一刻も早く抜け出さなければならないことは火を見るよりも明らかだ。
もちろん、岸田政調会長をはじめ政府の面々も真剣に取り組んでいることは認める。

しかし、自らが構築してきた政治制度が行く手を阻んでいるということを認識すべきである。
この期に及んで派閥や利害関係にとらわれている場合ではない。